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離婚の請求原因について⑤

皆様こんにちは。

名古屋栄の中日綜合法律事務所の弁護士の鳥居佑樹です。

 

 

今回も、裁判上の離婚が認められるための要件、

具体的には、民法770条1項の5号

「その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき」について、

取り上げてみたいと思います。

 

 

 

1 「性生活」

婚姻関係破綻の理由の一つとして、

長年に亘り性交渉がないことが主張されることがありますが、

果たして離婚原因になるのでしょうか。

 

 

この点、婚姻とは、夫婦の肉体的精神的結合を基礎としているので、

夫婦間の正常な性生活を妨げる事情(性行不能、性行拒否等)は、

もちろん、その内容、程度、責任等にもよりますが、

婚姻関係の破綻の根拠となりうると解されています。

 

 

 

2 「性格の不一致」

性格の不一致も、婚姻関係破綻の理由の一つとして

主張されることが多い事項ですが、

果たして、性格の不一致のみを理由として、

離婚請求が認容されることはあるのでしょうか。

 

 

この点、性格の不一致は、どの夫婦にも存在することから、

それ自体では「婚姻を継続し難い重大な事由」になり難いと

解されています。

 

 

よって、性格の不一致については、その程度が大きい場合には

婚姻関係破綻の根拠の一つになるものの、

離婚請求が認容されるためには、別居や暴力行為等、

他の婚姻を継続し難い事由が別途必要となると言えます。

 

 

 

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